スクリプト言語「Lua」を用いて外部テキストを記述し、ScenarioMod内の変数へと読み込ませる。
この章では、それらの機能の入門的利用方を解説します。
外部テキストファイルに、簡易な設定データ等を記述し、その値をScenarioModへと読み込む。
Luaは外にテキストで記述する限り、基本的には「正しさが全く期待できない」。
記述してあるかもしれないし、ないかもしれないし、記述が間違ってるかもしれない。
事前に何もチェックできないため、実行してみなければわからないのだ。
よって、何をやるにしても「例外エラーが」が極めて高い確率で発生しえる。
このため、必ず try { } catch(...) { }
のような記述で囲む必要がある。
try ... catch ... を省略した場合でも、ScenarioModは不正終了しにくいよう、全てのメソッドにcatch防御壁が貼られている。
string 読み込み変数 = "デフォ"; // この変数に、外部データから値を読み込む // 自分で定義した関数 void Myパラメータインポート() { // フィアルの読み取り&実行にかかる。必ず try ... catch try { LUA::Do_ファイル("ScenarioMod.lua"); // ScenarioMod.lua というファイルを「Lua言語解釈」して実行する。 // 何か例外エラーが発生した } catch (LUA::例外型 e) { デバッグ出力 << "ScenarioMod.luaで何かエラー:" << e << endl; return; // このレベルでエラーしてるのはまずい。パラメタ読み取り即終了。 } // ここまできたら、ファイルが読み込め、Luaとしても最低限実行できたようだ。 // 変数の読み取りにかかる。必ず try ... catch try { 読み込み変数 = LUA::Get_グローバル文字列("test_var"); } catch(...) { } デバッグ出力 << "変数:" << 読み込み変数 << endl; } void カスタム::On_起動時() { Myパラメータインポート(); }
そして、以下のように対象となるluaファイルを「天翔記フォルダ」に用意する。
test_var = "ズキュキュン太"
グローバル変数の読み込みは、「実数」と「文字列」の2つに対応している。
繰り返しとなるが、必ず「try...catch...」するのが必須である。
それを踏まえて、3種類の変数を読み込んでみよう。
int 読み込み変数1 = 0; double 読み込み変数2 = 1.5; string 読み込み変数3 = "デフォ"; void インポート関数() { try { LUA::Do_ファイル("MySetting.txt"); } catch (LUA::例外型 e) { デバッグ出力 << "MySetting.txtで何かエラー:" << e << endl; return; // このレベルでエラーしてるのはまずい。パラメタ読み取り即終了。 } try { 読み込み変数1 = (int)LUA::Get_グローバル数値("test_variable"); // 返り値は小数形式の型なので、intにする } catch(...) { } try { 読み込み変数2 = LUA::Get_グローバル数値("test_double"); } catch(...) { } try { 読み込み変数3 = LUA::Get_グローバル文字列("test_string"); } catch(...) { } デバッグ出力 << "変数1:" << 読み込み変数1 << endl; デバッグ出力 << "変数2:" << 読み込み変数2 << endl; デバッグ出力 << "変数3:" << 読み込み変数3 << endl; } void カスタム::On_起動時() { インポート関数(); }
そして、以下のように対象となるtxtファイルを「天翔記フォルダ」に用意する。
test_variable = "5.7" -- 文字列であったとしても、「数字」であるため、「数値」への変換が可能。上手く読み込まれる。int変換されるので、結果として 5として読み込まれるだろう。 test_double = "ジバニャン" -- "ジバニャン"を「実数」として解釈することは不可能である。「例外」が発生し、読み込み代入は行われないであろう。 test_string = 13.55 -- 数値として定義されているが、問題はない。"13.55"という文字列として、読み込まれる。